アンフィからは舞台は遠いけれどシャンデリア&シャガールが間近に!
さてさて、去年の7月から席を確保して楽しみにしていたチェネレントラ月間の第1回目。ワクワク♡
何だか予想していたのと雰囲気が違うなぁと思ってディストリビューションを見たら、”ガーン”指揮者が違う!カンパネッラのはずが、12月と同じフリッツァだなんて…ショック!
それにしても、ちょっと、いや、全然まとまりのない舞台だ。ソリストはそれぞれ勝手に自分のパートを歌っている感じだし、オーケストラとソリストも所々合わないことがある。今日がオプチマの日じゃなくてよかった…もしそうだったらテーブルをひっくり返していたに違いない(テーブルなんかないけど)!
シラグーザはよかったけど(でも贔屓目に見て70%というところ)、他のソリストが不安定すぎる。酷かったのはアンジェリーナのセレナ・マルフィ。驚くほど美しい声を出したかと思えば音を外し、錐のように尖った高音を連発し、最後の音はニワトリの首を絞めたようだった。タイトルロールがこんな出来じゃダメでしょう(怒)!
クロリンダのジャネット・フィッシャーは声が薄っぺらくてカサついていてボリュームがない(その代わり演技は大はしゃぎだった…)。セビリアの理髪師の時よかったのは出番が少なかったからかと疑いたくなる。ティスベのOnciouiuはかなり隠った声質で溌剌とした明るさに欠ける…。
アリドーロのフランソワ・リスはH&Aの頃に比べて声に密度がぐっと増したように聞こえるが、アリドーロは彼のキャラクターには合わない気がする(今後マッチするようになるかもしれないが)。どう聞いてもsapientissimoという印象からはほど遠く、落ち着きのない身のこなしにもそれが見えない。イタリア語のディクションがあまり良くないのも残念なところ。
その中でドン・マニフィコのシモーネ・アライモがいちばん安定していた。カーヴのシーンの終盤で「あれ?ちゃんと歌ってる?」というところがあった意外は、コントロールもよかったし、コミックな演技がオーバーでなく面白い役者でもあった。ダンディーニのリッカルド・ノヴァロは、んー…ちょっと保留としておく。
それでもやっぱりロッシーニをイタリア人のソリストで聴くのは気持ちがいい。
カプリッチオ以来のアンフィで悟った。一列目の中央部だとあんなによく見えて聞こえるのにこの値段というのは、背中に幅の狭い横板を押し付けられ、脚も動かせないという苦行がついてくるからなのである。小柄な私はそれほど気にならないが、ちょっと大柄な人だったら実際のところつらいだろうなと思う。
ハラハラしながら聴いたので、心を落ち着けるためにFFGのリストを聴きながら帰ってきた。効果抜群だった(笑)。
Riccardo Frizza (les 27 février, 1er, 5, 8, 11, 13, 19, 21 et 25 mars) / Giacomo Sagripanti (16 mars)
|
Direction musicale
|
Jean-Pierre Ponnelle
|
Mise en scène, décors et costumes
|
Grischa Asagaroff
|
Réalisation
|
Michael Bauer
|
Lumières
|
Alessandro Di Stefano
|
Chef de choeur
|
Antonino Siragusa : Don Ramiro
Riccardo Novaro : Dandini
Simone Alaimo : Don Magnifico
Jeannette Fischer : Clorinda
Cornelia Oncioiu : Tisbe
Simone Alaimo : Don Magnifico
Jeannette Fischer : Clorinda
Cornelia Oncioiu : Tisbe
Serena Malfi : Angelina
François Lis : Alidoro
François Lis : Alidoro
Orchestre et choeur de l'Opéra national de Paris
Amphithéâtre 23